何故に任天堂が
ファミコンソフト マイクタイソン・パンチアウト!!【任天堂】1987年11月21日
ファミコンキッズでパンチアウトを知らない人はいないでしょう
そしてファミコンキッズでマイクタイソンを知らない人はいないでしょう
1987年はパンチアウト、ファミリーボクシング、エキサイティングボクシングと3本のボクシングゲームがリリースされています
ファミコンでボクシングゲーム自体4~5本?しか出てませんから不思議な年ですね
人気も知名度もこのパンチアウトが一番でしょう
ボクシングゲームとしてのシステムはファミリーボクシングが王道です
パンチアウトの方はかなり独特のシステムです
遠回しな言い方ですがコレ読んでる人は皆知ってますよね
画面は今で言うサードパーソン、キャラクターを後から見た構図です
しかしこの構図スゴイですよね
画面を見やすくするために自キャラを小さくして攻撃をジャンプパンチにするなんてどういう発想だ・・・
一般的なボクシングゲームのようにランダムな試合展開ではなく敵の攻撃パターンにあわせてカウンターを当てていく言ってみればタイミングゲームです
そう書くとワンパターンに感じますがそこは任天堂です
各キャラクターの個性が強い!
実際のボクシングに拘らない自由でハチャメチャなキャラクターが抜群に良かったですね
(関係ないですがハチャメチャってのもレトロな言葉ですね)
プロレスラー風のキャラや規格外の肥満体、ターバンまいたインド人?等々 もちろんロシア人はウオッカ飲んでるぞ!!
こんな感じですから次のキャラが楽しみでした
試合はタイミング良く敵の攻撃をかわすだけなのですがコレが結構むずかしい
調子よくいってる時はポンポンとかわせるのですが一旦タイミング外すとサンドバッグ状態・・
普通のボクシングゲームなら玉砕覚悟で前に出れば勝機を見出す事ができるかもしれませんがパンチアウトではその可能性は0です
パターンを無視して攻撃してもまず勝てません
勘の良い人なら一旦攻略パターンを掴めばクリア可能でしょうが私は勘が悪かったので無理でした
結局最後までマイクタイソンを見る事なく終わりました
といってもこのゲームは買ったわけじゃなく借りてプレイしただけですが
面白いので何度も借りた記憶があります
しかしどういう経緯で任天堂がこのゲームを出すに至ったのでしょうか
任天堂が実在の選手をモチーフにゲーム作るって珍しいですよね
任天堂がどうとかいうよりも当時のマイクタイソン人気が凄すぎたのかもしれません
この時代マイクタイソンの人気は凄まじかったです
ボクシングに全く興味の無い人間でもマイクタイソンは知っていました
もちろん私もボクシングなんて全く知りませんでした
タイソン以外で知ってる外国人選手はラリーホームズ・トニータッブス・ホリフィールド・レノックスルイス等タイソンの対戦相手ばかり
いかにタイソン中心に見ていたのか分かります
タイソンより偉大な選手や強い選手はほかにいるでしょう
しかしタイソンほどファミコンキッズにインパクトを与えた選手は他にいません
ボクシングといえばタイソンだし ボクシングの枠にとどまらずタイソンは強さの象徴でした
タイソンの試合はボクシングの事は全く分からないキッズでも興奮しました
左程大きくない体を左右に振って敵の懐に入ってボディからアッパー(やフック)という素人にも分かりやすい豪快なKOでした
実際は凄いテクニックなんでしょうけど素人目には本能でぶん殴ってるように見えるんですよね
また試合のインパクトだけでなくタイソン自身のキャラクターも印象的でした
おでこの切れた生え際とすきっ歯、独特の笑顔
イジメられっ子から札付き不良少年という過去
(ただいじめられっ子という過去は若干疑わしい気がするが)
なにもかもが漫画的
全盛期には日本でも試合をしました
日本はちょうどバブルの時代でしたね
会場は出来たばかりの東京ドーム、チケットは10万円と聞き大いに驚きました
(実際は良い席が10万だっただけです)
就職して上司があの試合を見に行っていたと聞いてビックリ
あの世界も現実だったんだなぁ当たり前の事を思い変な気持ちになりました
試合は予想通りというか案の定というか2RであっさりKO
これに10万払った人は満足だろうかと思ったものです
男の子は根本的な部分で強さに憧れがあるものです
キッズの思い描く強い男がタイソンだった気がします
理想をかなえてくれるのがゲームの良いトコロ!
任天堂さん! マリオやポケモンだけじゃなくこういうゲームも期待してますよ